株式会社Libistを立ち上げてからもうすぐ5年になりますが、独立した当初は「石橋さんって何をしている人ですか」と聞かれるたびに固まっていました。電気工事会社の代表と言えば済む話なのに、なぜか一言で答えられなかったのです。
理由は今ならわかります。自分がやっている仕事の範囲を、自分でも整理できていなかったからです。電気・消防設備工事から始まり、レンタルサロンの運営、ホームページ制作、そこにLINE公式アカウントを使った業務のAI化まで手を広げてきました。範囲が広がるほど、説明が長くなり、聞いている相手の顔がだんだん曇っていく。それを何度も経験しました。
説明できないのは仕事の輪郭が曖昧だから
説明が苦手なのは口下手だからではなく、仕事の輪郭が自分の中でもぼやけていたからだと今は思っています。複数の事業を並行してやっていること自体を、うまく一つの言葉にまとめられていませんでした。
今は、聞かれた相手に応じて話す入り口を変えるようにしています。工事関係の人には工事の話を、レンタルスペースを探している人にはレンタルスペースの話を、ホームページ制作を探している経営者にはホームページ制作の話をする。全部を一度に説明しようとするから、聞いている側も混乱していたのだと思います。
複数の柱を持っていること自体は、説明のしづらさの原因ではあっても、事業としては強みだと捉え直せるようになりました。体を動かして成立する仕事と、仕組みで回る仕事の両方を持っているからこそ、どれか一つが止まっても事業全体が止まらずに済みます。
自分の仕事を一言で説明できないことは、弱みではなく、複数の柱を持っている証拠だと今は考えています。相手が知りたいことに答えて、興味を持たれたらもう一本の柱の話をすればいい。それくらいの距離感で十分だと思っています。